おかっぱ wikipedia|無料辞書
おかっぱ(御河童)は、女性、特に少女の髪形の種類のひとつ。前髪を額に垂らし切り下げ、後髪を襟足辺りで真っ直ぐに切りそろえた髪型のこと。呼称は他におかっぱあたま、かっぱなど。
◆ 概要
おかっぱは、かつての日本では少女の髪型として主流だった。現在では大人の女性や少年の髪型としても人気がある。英語では
ボブまたは
ボブカット、
マッシュルームカットという。
◆ 歴史
名前の由来は、文字通り
河童に似ているということから。日本では、古くは頭頂を剃り上げて周りの長髪を残し垂れ流し、河童のようにした男性の髪型を
断髪または
御河童頭と呼んでいた。江戸時代になると、こうした断髪頭は刑罰を負った者や世俗を離れ出家した者の髪型となり、「おかっぱあたま」といえば少女の髪型をさすようになった(少年の場合は「稚児頭(ちごあたま)」と言った)。
大人の女性のショートヘアが一般に広まったのは、西欧でも
第一次世界大戦以後のことである。アメリカでは
フラッパーと呼ばれた若い女性たちの間でこの髪型が流行した。折りしも直線的なスタイルの
シャネルスーツと相まって1920年代の特徴づける
アール・デコファッションのスタンダードとなったのである。また1920年代後半には、女優
ルイーズ・ブルックスが映画『
パンドラの箱』でこの髪型の持ち味を活かし、男を破滅させる魔性の女ルルを演じたことでよく知られている。
日本でも洋装の普及に伴い、昭和初期に
モガ (モダンガール)のヘアスタイルとして、東京その他の大都市を中心におかっぱが流行した。
ちなみに『
サザエさん』でのワカメの髪型は第二次大戦直後当時の女児の平均的なスタイルだったそうである。
◆ バリエーション
・ おかっぱは、一般的に前髪や両側を切り揃えても、髪が襟首より長くなるとおかっぱとしては扱われなくなる場合が多い。また、後髪が襟首辺りで切られている場合でも、均等に切り揃えられていなければ、おかっぱとは見なされない場合もある。
・ なお、サイドの前髪部分の髪を両頬に当たる位に伸ばして切り揃えただけで、後ろ髪は長い場合の髪型は、一般に「
姫カット」、または「プリンセスカット」と呼ばれる。
・ 長い黒髪が女性の美徳とされた
平安時代の宮廷女性は、
出家すると剃髪ではなく、肩に僅かに掛かる程度に髪を切り揃えていたが、このおかっぱのような髪型を
尼削ぎという。
・ 平安時代以後、「尼削ぎ」は「
禿」(かむろ、かぶろ)等と呼ばれ大人の尼の髪型と区分されるようになる。おかっぱは禿になる前の幼女の髪型、禿はおかっぱを過ぎた少女の髪型として認識された。江戸時代頃になると「禿」は単に少女を指す言葉としても使われるようになり、遊女見習いの少女(実際は禿だけではなく、
弁髪も多かった)の事も禿(かむろ)と呼ぶようになった。
・
萌え属性として扱われる場合のおかっぱは、特に少女性や幼さを強調するものとして捉えられることがある。
◆ 関連項目