違法な複製を防止するため、コピーガードは進化を続ける。しかし、新しいコピーガードが開発されると、その後、それを解除する技術も必ずと言っていいくらいに開発されるので、結局はいたちごっこに陥る事がよくある。この項目では、現在
実用化されているコピーガードについて解説する。過去にコンピュータソフトウェアに使用されていたものについては
Warezに詳しい。
APS(Analog Protection System)とも呼ばれる。
アナログ映像信号にかけるコピーガードは、通常我々が画面を通じて見る映像の外側にあるブランキングエリアにかけられる。従って、テレビ・モニタで垂直同調の調整機能があるものではそのブランキングエリアを見ることによってコピーガード信号を見ることが出来る。右図中の1がマクロビジョン信号、2がカラーストライプである。
米国
Macrovision社が開発したコピーガードシステム。これがかかったビデオソフトをVHSビデオデッキにダビングしても、ダビングされた映像は極端に明るくなったり、暗くなったり、或いは著しく垂直同調が乱れたりして見るに堪えがたい画像になる。原理的にはVHSビデオデッキに搭載されている輝度処理回路のAGC(
自動利得制御 - 輝度入力信号の利得(gain)を自動調整し、適切な輝度を保つ)機能を誤動作させる映像信号を入れることにより引き起こされる。多くのテレビにはAGC回路が無いので映像が乱れることはないと言われており、また、そういった理由から
市販DVDなどのソフトのパッケージに「DVDプレーヤーをビデオデッキ経由でテレビに接続すると画像が乱れることがあるので直接テレビに接続してください」と書かれているのだが、
テレビデオについては、一部の機種で入力された映像が乱れて正常に表示されない場合がある。マクロヴィジョン方式のコピーガードはAGC機能を備えるビデオデッキでなければ効果を発揮することが出来ない為、
Hi8・
8ミリビデオや初期の頃のVHS・β、或いはAGC機能を切った業務用ビデオデッキ・ではコピーガードが働かず、その他、過去に発売された製品の中には同期信号の入れ替えなどによってマクロヴィジョン方式が無効(同期信号の入れ替えなどによって、後述の「CGMS-A」も無効になる場合がある)になってしまう録画機も一部存在する。なお、日本においてはマクロヴィジョン方式のバリエーション的なものも存在し、例えば「
松竹方式」「
シナノ企画方式」といったものなども存在する。もっとも、最近の
DVDレコーダーや
BDレコーダー等はこのマクロヴィジョン方式のコピーガード信号を検出したら自動的に録画停止になるなどの動作をするものも多くなっているが、上記で述べた同期信号を入れ替える一部の製品を経由して
映像信号を入力する事で
DVD-
R/
RW/
RAM、
BD-R/RE等のメディアへの録画が可能な場合がある。波形モニタで表示させたマクロヴィジョン信号を右図中の1に示す。
「カラーバーストコピーガード」とも呼ばれる。マクロヴィジョン規格の一部で、急速に変調したカラーバースト信号をビデオ信号に加えることによるコピーガード。前項の「マクロヴィジョン」と重複して掛けられることが多い。このコピーガードがかかったビデオソフトをVHSビデオデッキでダビングすると、録画した映像には細い横線が15本から25本、均等間隔で入る。「カラーストライプ」と呼ばれるのは、色の乗っている部分にのみこの縞模様が見られる為である。波形モニタで表示させたカラーストライプを右図中の2に示す。
「松竹方式」「シナノ企画方式」も含めた従来のマクロヴィジョン方式は全く通用しなかったHi8・8ミリビデオも、このカラーストライプだけには作動する。ただし、登場し始めた時期が遅かった(販売・レンタル共にDVDソフトへの移行が本格化し始めた時期だった)事もあり、この方式のコピーガードを映像信号に搭載したビデオソフトは少ない(
2003年に公開された映画『
アドルフの画集』のVHS版ソフト等)。今後一層、ビデオソフト版は製造・販売されないケースの顕著化が避けられない以上、この方式の存在がますます薄くなり、幻のコピーガード方式扱いされるものと思われる。