この「ダサ未来」は、
日本で
2000年代頃より
インテリア関係や雑貨のスタイリング雑誌等において、しばしば聞かれるようになったが、まだ明確な定義は無い。少々別の意味でも使われるなど、現状では混乱もあるが、「
レトロフューチャー」「ネオ・モダン」などの事例を語る際に散見される。「ダサい(格好悪い)未来」の省略形であるが、
センスの上で全面的な否定を意味する
俗語の「ダサい」とは違い、その前衛的な部分に他する、否定と肯定の両方の意味を同時に含む。(似たような相反する概念の両立性を持つ
かばん語としては、
キモかわいいや
ブスかわいいが挙げられる。)
明確な定義付けに乏しい同語ではあるが、その扱われ方に関しては
1960年代末から
1970年代に興った近未来指向の
前衛的美術スタイルや、当時の量産品に対する評価などで時折みられる。当時のトップ・デザイナーが手掛けたモダンな作品や
インダストリアルデザインなどでは決してなく、一般の量産的な製品や日常にもみられた近未来風の形状や無名のデザインにも独特の美意識を見出す。このようにダサ未来の愛好者の中には、当時発売されながら前衛的であまり市場に出回らなかった
家具に関心を抱いたり、当時の近未来を扱った
映画などに嗜好を示すなどしている。
科学万能社会の幻想が崩壊した現在、当時の人々の目指した方向でのバラ色の未来はもう来ないが、その「ロスト・フューチャー」(失われた未来)とも言われるその時代の前衛的なスタイルは2000年代頃より「
個性的」と評され、懐古趣味的な愛好家を徐々に増やしている。